来院時の状態(初回の状況)
1か月前より右顎関節部に疼痛出現。
開口時痛、咀嚼時痛を認める。歯医者にて顎関節症と診断されマウスピースを使用し経過観察中。
デスクワークによる頚肩部緊張、夜間の食いしばりあり。
来院の背景
クラシックバレエをやっている為、表情について気にする場面が多く改善したいと思い来院。
検査・評価
開口幅は指が縦に2本入る程度。
開口時右偏位あり。右咬筋・側頭筋・胸鎖乳突筋に著明な筋緊張あり。
施術方針
咀嚼筋および側頭筋の過緊張緩和を目的に施術を行った。
鍼刺激に対する苦手意識が強かったため、初回から広範囲への施術は行わず、局所を中心に刺激量を調整しながら施術。
また、顎関節症状には頚肩部筋緊張の関与も考えられた為、患者の反応を確認しながら、今後は頚肩部へのアプローチも併せて行う方針。
施術内容
仰臥位
顎関節周囲の筋緊張緩和を目的に、咬筋・側頭筋を中心に刺鍼、置鍼
特に右側咬筋浅部に強い緊張と圧痛を認め、開口時痛との関連が考えられたため、筋緊張緩和を目的に局所のトリガーポイントへの刺鍼、置鍼を実施。
また、側頭筋前部〜中部線維にも緊張を認めたため、開口時の負担軽減を目的に刺鍼・置鍼を行った。
側頭筋、咬筋、内側翼突筋、外側翼突筋、胸鎖乳突筋
各部位のトリガーポイントに対し施術を行いました。
施術経過
施術後は顎周囲の筋緊張軽減を認め、開口時のつっぱり感と疼痛の軽減がみられた。
また、患者本人からも「口が開けやすい感覚がある」との反応を得た。
一方で、咀嚼時の違和感や日常生活での食いしばり傾向は残存。
局所筋のみではなく頚肩部筋緊張の関与も考えられた。
セルフケア指導
硬い食べ物や長時間の咀嚼を避けるよう説明し、顎関節への負担軽減を図った。
加えて、側頭筋・咬筋の軽擦によるセルフマッサージ方法を指導し、入浴中、後など筋緊張が緩和しやすいタイミングで実施するよう説明した。
今後の施術方針
今後は咬筋・側頭筋など局所症状の経過を確認しながら、顎関節へ影響を及ぼす頚部〜肩上部の筋緊張に対しても施術を行う。
特に胸鎖乳突筋、僧帽筋上部線維、後頭下筋群などの過緊張は顎関節の運動制限との関与が考えられるため、患者の刺激耐性を確認しながら施術範囲を段階的に拡大していく。