来院時の状態(初回の状況)
来院者は50代男性です。約2〜3か月前から右膝の内側に痛みが現れ、特に膝を深く曲げる動作や屈伸動作で症状が強くなる状態でした。また、階段や坂道を降りる際にも痛みを感じ、日常生活の中で膝を使う場面に不安を抱えていました。
医療機関を受診した際にはレントゲン検査などで骨には異常が認められず、「骨には問題がない」と説明を受けたものの、症状が続いていたため施術を受けられる場所を探していました。その後、ご親族からの紹介をきっかけにTRIGGER鍼灸・整骨院 五反田院へ来院されました。
来院の背景
発症のきっかけについては特に思い当たる出来事はなく、徐々に右膝内側の痛みを自覚するようになったとのことでした。
整形外科では骨に異常は認められませんでしたが、階段や坂道を降りるたびに痛みが出るため、日常生活への影響を感じていました。原因がはっきりしない状態であったことから、筋肉や身体の使い方も含めて確認してほしいという希望があり来院されました。
検査・評価
初回評価では、屈伸動作、特に膝の深屈曲時に右膝内側の痛みを確認しました。また、階段を降りる動作でも症状が誘発されました。
触診では鵞足部に圧痛が認められました。一方で、内側側副靱帯、外側側副靱帯、前十字靱帯、後十字靱帯、半月板、膝蓋靱帯に対する整形外科的検査では明らかな異常所見は認められませんでした。
局所だけでは負担の原因を十分に説明できないと考え、股関節や胸椎の可動性も確認し、身体全体の動きとの関連を評価しました。
施術方針
施術では、鵞足を構成する筋群の筋緊張へのアプローチを目的としました。
ただし、痛みが出ている部位だけに着目するのではなく、なぜ鵞足部へ負担が集中しているのかを確認するため、股関節や胸椎の動きを評価し、身体全体のバランスを考慮しながら施術を進めました。
局所の筋緊張だけでなく、動作の特徴や姿勢との関連も確認しながら、その日の身体の状態に応じて施術部位を選択する方針としました。
施術内容
鍼施術を中心に行いました。
仰臥位では、大腿四頭筋、長内転筋、大内転筋、縫工筋、薄筋、大腿筋膜張筋、大腰筋へアプローチしました。これらは鵞足周囲への負担や股関節の動きにも関係する筋群であるため、それぞれの筋緊張を確認しながら施術を行いました。
伏臥位では、半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋、中臀筋、前脛骨筋に対して施術を実施しました。膝関節だけでなく、股関節や下腿の筋肉の状態も考慮し、身体全体の連動性を確認しながら進めました。
施術経過
施術ごとに、深く膝を曲げる動作や階段を降りる動作での状態を確認しながら進めました。
また、日常生活で膝に違和感を感じる場面についても継続的に確認し、その時々の身体の状態に応じて施術部位の優先順位を調整しました。股関節や胸椎の動きについても継続して評価し、膝への負担との関連を確認しながら施術方針を組み立てました。
セルフケア指導
日常生活では、長時間同じ姿勢を続けないようお伝えしました。
セルフケアとしては、マッサージボールを用いてハムストリングスの筋緊張を和らげること、また鵞足周囲を無理のない範囲で軽くほぐす方法をご案内しました。痛みを我慢して強く刺激するのではなく、身体の状態を確認しながら行うようお伝えしました。
今後の施術方針
今後も階段や坂道を降りる動作だけでなく、深屈伸時の状態や日常生活で感じる違和感を継続して確認していく予定です。
鵞足周囲の筋緊張だけでなく、股関節や胸椎の動き、身体全体のバランスも評価しながら、膝へ負担が集中しにくい身体の使い方を考慮した施術を継続していきます。
症例データ
来院者: 男性・50代
症状: 原因不明と言われた右膝内側の膝痛
通院回数: 5回
期間: 約2か月
店舗: TRIGGER鍼灸・整骨院 五反田院