来院時の状態(初回の状況)
背部から肩甲骨内側にかけて強い痛みがあり、特に体幹の回旋動作や起き上がり動作で疼痛が増強していた。
安静時にも背中にズキズキとした痛みを感じており、深呼吸や咳をした際にも症状が強くなる状態であった。
来院の背景
デスクワークが多く、長時間同じ姿勢で過ごすことが多いため、以前から肩こりや背中の張りを自覚していた。
1週間ほど前から背中に違和感があったが、一時的に落ち着いていたため様子を見ていた。その後、重たい荷物を持ち上げた際に背中へ強い痛みが走り、症状が悪化したため来院された。
また、週2回テニスを行っており、早期の競技復帰を希望されていた。
検査・評価
体幹伸展および回旋動作で背部から肩甲骨内側にかけて疼痛を認めた。
特に右回旋時に疼痛が強く、胸椎周囲の可動性低下と肩甲帯周囲の筋緊張がみられた。
深呼吸時にも疼痛が誘発され、胸郭の動きに制限が認められた。
施術方針
急性症状のため疼痛部位への強い刺激は避け、胸椎および肩甲骨周囲の筋緊張緩和と可動域改善を目的として施術を行った。
また、疼痛による代償動作や身体各部への負担の偏りを考慮しながら施術を進めた。
施術内容
〈伏臥位〉
・僧帽筋
・菱形筋
・脊柱起立筋群
・広背筋
・肩甲挙筋
・多裂筋
〈仰臥位〉
・大胸筋
・小胸筋
・前鋸筋
各部位のトリガーポイントおよび筋緊張が強い部位に対して施術を行った。
施術経過
安静時痛や起き上がり動作時の疼痛変化を確認しながら、胸椎および肩甲帯の可動性改善を目的とした施術を継続した。
施術を重ねるごとに安静時痛は軽減し、体幹回旋や深呼吸時の疼痛も改善がみられた。
セルフケア指導
痛みが強くなる方向への無理な動作は避けるよう指導した。
症状が落ち着いてきた段階で、肩甲骨を軽く寄せる運動や胸郭を広げるストレッチを実施してもらった。
また、呼吸が浅くなりやすい状態であったため、深い呼吸を意識した呼吸法を指導した。
今後の施術方針
デスクワーク時の姿勢や胸椎・肩甲帯の可動性を継続的に評価しながら施術を行い、再発予防とスポーツ活動時の身体負担軽減を目指していく。