来院時の状態(初回の状況)
2026年4月14日に左下肢の疼痛および痺れが出現。疼痛期間は約2か月。サッカーによる慢性的な腰痛の既往があり、その後左坐骨神経痛を発症した。現在ゴルフを継続している。2020年に左足関節の手術歴がある。
来院の背景
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検査
疼痛部位:L4神経根領域
VAS:7/10
SLR:左30°で下肢へのしびれ誘発(+)
Kempテスト:陰性
MMT:正常
腱反射:正常
腰部前屈:疼痛誘発(+)
腰部右回旋:疼痛誘発(+)
ハムストリングスおよび大腿前面の柔軟性低下(ROM低下)
施術方針
神経学的所見(筋力・腱反射)に異常は認められなかった一方、SLRが30°で陽性となり、L4領域への放散痛・しびれを認めたことから、神経根の伸張刺激に対する過敏性が示唆された。また、腰部前屈および右回旋で疼痛が誘発され、ハムストリングスと大腿前面の柔軟性低下を認めたことから、腰椎・骨盤帯および下肢後面・前面の筋緊張増加が症状に関与していると考えられた。さらに、サッカーやゴルフによる腰部への反復負荷、および左足関節術後の運動連鎖の変化が、症状の増悪因子となっている可能性が考えられた。
施術内容
腰部から殿部、下肢に対して鍼灸施術を実施し、筋緊張の緩和と神経周囲組織の滑走性改善を目的とした。
仰臥位
大腿四頭筋、大腿筋膜張筋、腸腰筋、腹直筋、前脛骨筋、長短腓骨筋
左上横向き
腰方形筋、脊柱起立筋、大殿筋、中殿筋、小殿筋
うつ伏せ
脊柱起立筋、広背筋、大殿筋、中殿筋、小殿筋、大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋、下腿三頭筋
各部位のトリガーポイントに対して施術を実施。
施術経過
施術を重ねつつ、都度状態の確認を行う。
状態に合わせ体のバランスを調整する施術を継続しました。
セルフケア指導
臀部や大腿部の筋緊張に対し、ボールなどを用いたセルフケアを、特にサッカー後とゴルフ後に実施していただくよう指導
今後の施術方針
本症例は、慢性的なスポーツ活動を背景に発症したL4領域の坐骨神経痛であり、神経伸張テスト陽性および体幹運動時痛を認めた。鍼灸施術により腰部から下肢の筋緊張が緩和され、疼痛およびしびれの改善が得られた。神経学的脱落所見を認めない症例において、神経周囲組織の柔軟性改善と筋緊張の軽減を目的とした鍼灸施術が症状緩和に有用である可能性が示唆された。今後は再発予防として、股関節・ハムストリングスの柔軟性向上や体幹機能の改善を併せて行うことが重要であると考えられる。